蓄電池の各メーカー特徴 その2:京セラさん

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蓄電池の赤本の吉永健之です。

蓄電池メーカーさんの特徴を取り上げるシリーズの2回目です。

今回取り上げるのは、太陽光発電でも業界を牽引してこられた、京セラさんです。

容量別3タイプの特徴とは?

京セラさんの蓄電池は、容量ごとに、①3.2kWhの小型スタンダードタイプ、②6.5kWhのマルチDCリンクタイプ、③12.0kWhの大容量タイプの3種類があり、それぞれに得意分野があるのが特徴です。

小型スタンダードタイプ 3.2kWh

3.2kWhの小型スタンダードタイプは、コンパクトサイズなので省スペースでも設置可能です。

幅53cm、高さ65cm、奥行き30cmとエアコン室外機とほぼ同じ大きさなので、「蓄電池を置くスペースがない」とお悩みの方にはオススメと言えます。

太陽光発電用のパワーコンディショナーが、京セラさんの製品であれば、一部を除きの交換が不要なのもうれしいですね。

マルチDCリンクタイプ 6.5kWh

6.5kWhのマルチDCリンクタイプは、京セラさんのHEMSであるナビフィッツとの協調運転ができるというメリットがあります。

HEMSとは、正式名をホーム・ エネルギー・マネジメント・システムと言い、消費者が省エネ効果を高めるため住宅のエネルギーの流れを見えるようにする仕組みです。

京セラさんのHEMSであるナビフィッツは、AIを搭載した最先端の技術が使われており、家庭のエネルギーの流れをAI機能で自動的に最適化して省エネ効果を高めることができます。

※HEMSの詳細は、文末の「電気の豆知識」をご覧下さい。

そして、充電時の損失が少ないのも、もう1つのメリットです。

充電時は、太陽光パネルで発電した直流を、DC/DCコンバーターで充電に適した直流に変換して充電します。

従来は、2回電圧の変換を行うところが、1回で済むので電圧の変換による損失を抑えることができます。

充電用のDC/DCコンバーターと、放電用のパワーコンディショナーが必要ですが、損失を抑えることで長期的に見て経済効果を得られます。

蓄電池本体が、セパレート型のスリム設計なので、屋外・屋内の両方に設置可能です。

大容量タイプ 12.0kWh

12.0kWhの大容量タイプは、余った電気を多く貯められ、停電時も必要な電化製品を長時間使えるので安心です。

太陽光発電の発電量が多い方や、停電時の備えを万全にしたい方におススメと言えるでしょう。

これだけの大容量にもかかわらず、蓄電池の奥行きが30cmとスリムなのも嬉しいですね。

価格(メーカー希望小売り価格)

以下、京セラさんのサイトから抜粋しました。

3.2kWh 小型スタンダードタイプ

150万円(税抜き)
(蓄電池本体+室内リモコン)

6.5kWh マルチDCリンクタイプ

270万円(税抜き)
(屋外設置の場合(蓄電池ユニット+パワーコンディショナ+DC/DCコンバータ+計測・操作ユニット+付属品)

12.0kWh 大容量タイプ

370万円(税抜き)
(蓄電池ユニット+タッチパネル式専用カラーリモコン)

kWh単価

上記容量と価格から計算したkWh単価は以下のとおりです。

3.2kWh 小型スタンダードタイプ

468,750円/kwh

6.5kWh マルチDCリンクタイプ

415,384円/kwh

12.0kWh 大容量タイプ

308,333円/kwh

容量の大きい程、kWh単価は安くなります。

出力

以下、京セラさんのサイトから抜粋しました。

3.2kWh 小型スタンダードタイプ

①連携出力(停電していない時)

1.0kW(1000W)

10A相当(力率100%とした場合)

②特定負荷出力(停電時)

1.5kVA(1500kVA)

15A相当

6.5kWh マルチDCリンクタイプ

①出力(停電していない時)

2.2kW(2200W)

22A相当(力率100%とした場合)

②自立出力(停電時)

1.5kW(1500W)

15A相当(力率100%とした場合)

12.0kWh 大容量タイプ

①連携出力(停電していない時)

3.0kW(3000W)

30A相当(力率100%とした場合)

②特定負荷出力(停電時)

2.0kVA(2000kVA)

20A相当

設置場所

以下、京セラさんのサイトから抜粋しました。

3.2kWh 小型スタンダードタイプ

屋外・屋内設置(屋外の場合は重塩害・塩害地域を除く)

周囲温度-10~40℃

6.5kWh マルチDCリンクタイプ

屋内設置/海岸から500mを超える屋外設置

周囲温度-10~40℃

12.0kWh 大容量タイプ

屋外設置

周囲温度-20~40℃(重塩害地域を除く)

まとめ

京セラさんの蓄電池は、3種類の容量ごとに得意分野が分かれます。

蓄電池価格をおさえて、停電時も必要最低限の電源を確保したい場合は、3.2kWh 小型スタンダードタイプ

余った電気をムダなく貯めて、停電時もある程度の電源を確保したい方と、HEMSとの連携で省エネ効果を高めたい方は、6.5kWh マルチDCリンクタイプ

太陽光発電の容量が大きく、停電時も多くの電源を確保したい方は、12.0kWh 大容量タイプ

京セラさんは、お客様のニーズに合わせた3タイプの蓄電池を用意しているのが、嬉しいですね。

今後も、リサーチ次第情報を追加更新しますのでお見逃しなく!

以上、今回は京セラさんの現段階でのリサーチ結果を、まとめさせていただきました。

今後も京セラさんのリサーチを続けて、加筆更新しますので、チェックして下さい!

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電気の豆知識4 政府も推奨するHEMSとは?

HEMS(ホーム・ エネルギー・マネジメント・システム)とは、家庭で使うエネルギーの流れを見える化することで、消費者の省エネ効果を高める仕組みです。

HEMSは、政府の主導の下に普及が進められていて、2030年までに全ての住宅にHEMSを設置することを目指しています。

では、HEMSはどのようにして、省エネ効果を高めるのでしょうか?

分かりやすくするため、お金を節約する時と比較しながら見ていきましょう。

お金を節約する時、まず最初に行うのは、家計簿を付けるなどして、お金の流れを把握して「見える化」しますよね。

お金の流れを「見える化」することで、例えば交際費が大きいので半分に減らそうとか、どの部分を節約すれば効果的なのかが分かります。

電気やエネルギーの節約も、同じく流れを見える化することで、節約効果が高まります。

HEMSを設置すると、具体的にどの時間帯にどれだけ電気が使っているのかが分かるので、どの電化製品多くの電気を使っているのかが分かります。

どの時間帯にどの電化製品を節電すれば効果が高いかが分かれば、省エネ効果がこれまで以上に高まると言えるでしょう。

さらに、太陽光発電や蓄電池と連動させることで、最適な運用が可能となります。

京セラさんのナビフィッツの様に、AI技術を組み合わせると、さらに可能性は広がっていくでしょう。

近い将来には、1月3日の記事でご紹介した「デジタルグリッド」の技術との連携することで、再生可能エネルギーの安定化への貢献も期待出来ます。

HEMS(ホーム・ エネルギー・マネジメント・システム)は、今後重要性が高まってくることが予想されるため、今後の記事で詳しく取り上げたいと思いますので、お楽しみに!

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